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六点鐘 211号

2025年7月19日

「学びの日々をむつまじく」 

校長 伊藤 潤

 七月になり、ますます夏を感じさせる陽気となってきましたが、校内は日々活気に満ち溢れています。入学式では幼稚部一名、中学部一名、高等部二名と、専攻科二名を迎え、全校幼児・児童・生徒十四名で令和七年度をスタートできたことを大変嬉しく思います。
 始業式と入学式では、新しい環境への希望を胸に、それぞれの学部で新たな一歩を踏み出す皆さんの姿に、教職員一同、大きな感動と喜びを覚えました。徐々に笑顔を見せてくれた幼稚部の幼児、少し緊張しながらも期待に満ちた表情の中学部の生徒、そして高等部や専攻科としてそれぞれの目標や思いを胸に、落ち着いた面持ちでスタートを切った生徒たち。また一つ進級した児童・生徒たち。それぞれの「はじめの一歩」が、実り多き一年へと繋がることを願っています。
 二年ぶりの開催となった運動会は、あいにくの前日の雨天の影響で、一部のみグラウンドで、その後は体育館で行われましたが、ベストを尽くしたハッスルプレーをお互いに褒め称える温かい雰囲気に包まれた行事となりました。
 また先日行われた弁論大会では、自分自身の視力や障害に関すること、経験や目標、身近なテーマまで、それぞれの視点で深く掘り下げ、自信をもって語る姿が見られました。順位はつきましたが、それぞれの思いに大変熱いものを感じ感動いたしました。
 本校の教育目標は、「視覚障害のある幼児・児童・生徒に対し、発達段階に応じた教育を行い、障害による困難を改善・克服するために必要な知識・技術を習得し、進んで自立と社会参加に向かう人間を育成する。」というものです。一人一人の可能性を最大限に引き出すため、安心・安全に学べる環境整備に努め、個別の教育的ニーズを把握し、きめ細やかな指導を実践しています。また、点字、視覚補助具(ルーペ・拡大読書器など)、音声パソコンや音声教材など、それぞれの見え方に合わせた学習方法を保障し、ICT機器の活用も積極的に推進することで、情報アクセシビリティを向上させ、学びの機会を広げています。
 教科指導はもちろんのこと、自立活動や日常生活動作の指導を通して、将来を見据えた「生きる力」を育むことにも力を入れています。また、地域貢献活動や、理解啓発活動など様々な体験活動を通して、社会性を育み、豊かな心を培うことができるよう、創意工夫を凝らしてい
ます。
 本年度も、職員一同、本校幼児・児童・生徒が、それぞれの個性や能力を輝かせ、社会の一員として自立し、活躍できることを目標として、校歌にあるように「むつまじく」学びの日々を送られるよう、出会いを大事にし、指導、支援に全力を尽くしてまいりますので、ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

新入生紹介

幼稚部

「なかよくしてね」 幼稚部もも組 辻田 美心

 つじた みこ、3さいです。わたしは、うたをうたうこと、おとのでるおもちゃ、かたはめパズルなどが、だいすきです。
 おめめのがっこうには、たくさんひとがいるので、はじめてあうひとにはどきどきして、ないてしまうこともあります。
 おめめのがっこうは、きゅうしょくがおいしくて、きゅうしょくのじかんがたのしみです。
 おめめのがっこうでは、いろんなおもちゃで、いっぱいあそびたいです。
 おにいさん、おねえさんたちともなかよくなりたいです。
 よろしくおねがいします。     

中学部

「中学生になって」中学部一年 鈴木 愛菜

 中学生になって、小学生のころと変わったことが三つあります。一つ目は、教室が二階になったことです。二つ目は、毎日、制服を着て学校に行くことです。制服は、着ると中学生らしい気持ちになるので好きです。三つ目は、新しく作業学習が始まったことです。私は、テグスにビーズを通して、チャームを作っています。上手にできて褒められると嬉しい気持ちになるので、これからも作業学習を頑張りたいと思います。  

高等部普通科

「高等部に入学して」 高等部普通科一年 吉田 咲良

 私は、高等部での新しい勉強や行事をとても楽しみにしています。
 私は寝ることが好きで、いつでもどこでも寝ることができます。しっかりと眠ってパワーをため、いろいろなことに前向きに取り組んでいきたいです。
 特に、秋盲祭の発表では、先輩方と一緒に楽しみながら参加したいと思っています。これから、さまざまなことに挑戦し、充実した三年間を過ごしたいです。よろしくお願いします。  

高等部保健理療科

「夢の実現に向けて」 高等部保健理療科一年 佐藤 祥太郎

 高等部保健理療科に入学した今年度、私はあん摩・マッサージ・指圧師の免許取得を目指して、専門的な勉強に励んでいます。
 学ぶ内容は難しく大変ですが、「揉む技術を鍛えれば、スポーツ選手やスポーツを頑張っている人たちに施術できる」という、ある先生の言葉を胸に刻み、「スポーツを裏方で支える」という自分の夢の実現に向けて、これからも努力を重ねていきたいと思います。

高等部専攻科理療科

「青春カムバック」 高等部専攻科理療科一年 佐藤 智一 

この歳で再スタートの機会をいただけたことに驚いています。   
 学校生活も一か月が経ちましたが、在校生や先生方、寄宿舎の皆様にはお世話になり心強く毎日を過ごしています。知識と技術を身に付け、少しでも誰かの幸せに貢献できる理療師を目指します。見かけたら気軽に声を掛けてください。

高等部専攻科生活情報科

「階段を昇る」 高等部専攻科生活情報科 伊藤 浩

 今、私は新しい階段を昇っています。これまでとは全く違う階段を、今まさに昇り始めたところです。この階段には、低い段もあれば高い段もあります。
 これまでも、いろいろな階段を昇ってきましたが、今回はこれまでとは異なる、新たな挑戦となる階段です。その先に何があるのかはまだ見えませんが、私はとにかく、一段一段、着実に昇っていこうと思います。
 そして、いつかその高台の先にある景色を、自分の目で見たいと思っています。 

校内弁論大会 五月二十九日

「弁論のススメ」

 高等部生徒会主催の校内弁論大会が、開催されました。
 今年度は、弁士六名がそれぞれ等身大の自分を見つめながら、自身の思いや今後への展望などを、前向きに、ときにユーモアを交えて語りました。その姿に、児童生徒や職員も引き込まれていました。
 最優秀賞に選ばれたのは、高等部専攻科理療科一年の佐藤智一さんです。「旅のススメ」という演題で、障害が分かったときに「やりたいことをやれるうちにやっておこう」とアメリカを旅行した経験を、さわやかに語りかける前向きな姿が印象的でした。
 また、優秀賞には中学部二年の湊愛唯香さんの「わたしのちょうせん」が、審査員特別賞には高等部専攻科保健理療科二年の生徒による「時間」が選ばれました。
 最優秀賞の佐藤智一さんと、優秀賞の湊愛唯香さんの二名は、七月三日(木)に盛岡市で開催される「第七十四回東北地区盲学校弁論大会」に、本校代表として出場します。
 大きな舞台でも自分らしさを発揮し、聴衆に思いを届けてくれることを期待しています。
(照井 正道)

(運動会)五月二十三日

「チームワークと笑顔の運動会」

 「やればできるじゃん Do your BEST!」をスローガンに、二年ぶりとなる運動会が開催されました。当日は、前日までの悪天候の影響で徒競走・伴走走はグラウンドで、他の競技は大体育館での実施となりました。大体育館には、児童生徒が作成した万国旗やスローガンが飾られ、会場に花を添えました。
 「徒競走・伴走走」では、全員が自己ベストを目指し、全力で走りました。小・中学部の学部種目「どんどん進めば決まるじゃん!一位を狙ってレッツゴー!」は、ハードル、サッカーボール、大玉を使った障害物競走の色別対抗リレー。ハードルを跳んだりくぐったり、サッカーボールが大きくそれないように少しずつドリブルしたり、大玉を素早く転がしたりと、それぞれ工夫しながら慎重に競技を行いました。高等部の学部種目「玉入れ」では、各チームとも作戦を立てて得点を競いました。
赤白対抗代表リレーでは、児童生徒が学部間を越えてペアになり、心を一つにして勝利を目指しました。体験種目には6名の保護者が参加し、視覚障害者の陸上競技の一つ「鉄線走」を体験しました。ロープに通したバトン状の筒を持って、ロープがたわむ感覚や鐘の音を頼りに走りました。みんなのチームワークと笑顔で運動会を終えることができました。
(藤田 健一)

幼稚部活動の様子

「大きくな~れ!甘~くな~れ!」

 五月二十九日、野菜の苗を植えました。幼稚部畑にはサツマイモ、プランターにはトマトとキュウリの苗を植えました。最初に土に触ったときは、その感触に驚いて、手を引っ込めてしまう様子も見られました。手に土が付いてしまうのも苦手だったようですが、少しずつ土に触れて感触を確かめながら、頑張って苗を植えました。植えた後は、じょうろで苗にお水をたくさんかけてあげました。
 「大きくな~れ、甘~くな~れ」と、水やりを楽しんでいます。
(畠山 尚子)

小・中学部宿泊学習 六月十九日~二十日

「チャレンジ! 小・中学部防災キャンプ」

 本校体育館で宿泊学習を行いました。今年度は、日本赤十字東北看護大学介護福祉短期大学部の及川真一先生をお招きし、「防災」をテーマにさまざまな体験活動に取り組みました。
 一日目の避難所設営体験では、体育館にあるもので仕切りを作ったり、協力しながらテントを組み立てたりしました。防災調理では、耐熱性ポリ袋を使ってカレーライスやだまこ鍋を作りました。
 二日目の水害避難体験では、膝丈ほどの水が入った屋外プールに障害物を浮かべ、白杖を使って歩く体験をしました。夜間の避難を想定して、アイマスクを着けて行いました。実際に体験したからこそ得られた気付きも多くありました。
 「避難所の様子がイメージできた」「もし災害にあったら、今回の体験を思い出したい」といった感想が聞かれ、防災について考える貴重な機会となりました。
(金 葉月) 

(路線バス乗車体験)五月三十日

「路線バスに乗ってみよう!」

 秋田中央交通のご協力のもと、路線バス乗車体験学習を行いました。路線バスに乗ることを楽しみにしていた幼児。路線バスを利用する際に必要な降車ボタンなどのバス車内の構造を確かめる児童。ドアの開閉音等を手掛かりに路線バスの乗降をイメージして歩行学習をする生徒など、停車した状態でじっくりバス車内の構造や安全な乗降方法を学びました。最後には、実際の公道を走行・停車する路線バスをイメージして、校地内のバス停も使って乗降しました。
 この学習は、年に一度のペースで継続して取り組んでおり、年々、社会参加に向けた活動が増えてきています。今後、校外学習や生活場面で路線バスを利用する際は、今回の体験を生かしてほしいと願っています。
(落合 久貴子)

(白杖歩行)六月七日

「行ってみよう秋田駅!やってみよう調理!」

 秋田山王ライオンズクラブ主催で行っているこの講習会は、見えにくい・見えない人の外出の機会や交流を広げることを目的に、一日開催で行っています。今回は、当事者の方七名を含む三十名が参加しました。
 午前は、路線バスに乗って秋田駅に行き、JRの職員さんから音声を利用した券売機の操作方法を教わったり、貸し切りの電車を使って、ホームと電車の隙間などを白杖などで確認して安全に乗り降りする方法等を確かめたりしました。また、午後は、火を使わない調理活動を行い、切り干し大根のごまマヨサラダとごまを使ったお菓子を作りました。計量の方法や包丁動作を確かめ、安全に調理できる手掛かりを知っていただくことができました。
 参加者の方々の交流している表情や活動に取り組む様子から、とても充実した講習会となったことが伝わってきました。    
(落合 久貴子)

(解剖実習見学)六月十二日・十九日 

「一つでも多くの知識を」

 秋田大学医学部で解剖実習を見学させていただきました。
 生徒たちは普段、教科書による文字情報や模型を触って得る触察情報などから人体をイメージして理解していますが、実際にご献体に触れることで、そのイメージとの違いに気付き、驚いていました。「あれ、こうなっていたのか」という声が多く上がり、積極的に触れたり質問したりと、関心をもって臨んでいました。
 ご献体くださった方々へ私たちができる唯一の恩返しは、一つでも多く、そして正確な知識を習得することです。生徒たちには、この経験を生かし、今後の学習に励んでほしいと思います。
(照井 正道)

PTA会長紹介

 「私も Do your BEST で」 PTA会長 佐々木 暁

 今年度、PTA会長を務めさせていただくことになりました。歴代の会長の方々はどのようなことをされてきたのだろう? 自分には何ができるのだろう? そんな気持ちのまま、あっという間に一か月が過ぎていきました。
 そんな折、五月二十三日の運動会に参加し、衝撃を受けました。前回の運動会とはまるで別人のような生徒たちが、そこにはいました。自分の息子に対しても、「ラジオ体操、こんなに上手だったっけ?」「ダンス、あんなに踊れたっけ?」「すごい! すごい!」と、思わず感嘆の言葉が次々に出ました。他のご家族の方々も、同じ気持ちだったのではないでしょうか。
 「やればできるじゃん Do your BEST」。本当に素晴らしいスローガンだと思います。生徒の皆さんは、きっといつもその瞬間を一生懸命に頑張っているのだと思います。だからこそ、人に感動を与えられるのだと感じました。
 私も、生徒の皆さんから教えていただいたたくさんのことを胸に、同じスローガンを心に秘め、「一期一会」の気持ちで頑張っていきたいと思います。
 皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

後援会便り

後援会費を納入いただきありがとうございました。
目黒 司、中村 素子、京屋 敦、佐藤 桂、今井 理、伊藤 晃子、佐々木 悠子、佐藤 夕美子、根本 津満子、佐々木 菜穂子、菅原 ルリ子、小玉 幸子、内藤 聡子、藤田 亜樹子菅原 玉樹、高嶋 俊雄、武田 利美、佐藤 テル、谷田部 隆一、中田 秀樹、進藤 典英、赤坂 務、佐藤 克子、佐藤 玲子、高橋 義昭、宇佐見 健二、脇坂 良子、細矢 了、赤川 吉夫、原田 敬、大野 孝助、簾内 秀子、田中 啓悦、小玉 千春、小林 三郎、田村 雅博、諸岡 美佳、齊藤 直子、中村 裕、佐々木 仁、三森 久美子、武藤 陽菜、渡部 とも子、出町 京子、安田 貞則、照井 真紀子、小林 恵津子、鎌田 英雄、畠山 哲也、山下 幸子、堀内 真理子、大山 美香、高橋 賢一、佐藤 直人、加藤 繁、吉澤 真由美、佐藤 菜穂子、武田 賢幸、稲垣 渉、大日向 邦彦、長崎 富久夫、佐藤 敦、沢石 哉子、田中 玲子、豊嶋 俊一、畑江 いづみ、加賀屋 信二、熊井 歩、二田 富義、照井 忠・和子、藤澤 誠、矢部 文康、神田 英男、煙山 貢、船起 慎一、加藤 鈴子、伊藤 友紀、伊藤 博子、石川 登恵子、栄田 優子、佐藤 憲一、須藤 和彦、軽部 和夫、鈴木 修一、煙山 満、五十嵐 昌司、県営南ケ丘住宅町内会、渡邊 明、おのば眼科 徐 魁?、成田 恵美子、冨士盛 亜紀、中村 信弘、飯村 人美、富樫 一男、菅原 輝夫、石崎 修一、小川 信夫、髙田 富貴子、武藤 陽菜、伊藤 博、今野 三芳、菅野 泰寛、伊藤 光男、向川 進、坂本 香織、兎澤  信、三熊 勝、加藤 幸一
※順不同、敬称略※六月末入金分まで掲載

職員異動

【役職定年】
 校長 渡部 透
 (視覚支援学校 教諭へ)
【定年退職】
 教諭 京屋 敦
【退職】 
 実習助手 目黒 司
 非常勤講師 伊藤 晃子
【転出】
 教頭 中村 素子 (特別支援教育課 指導チーム チームリーダーへ)
 事務長 志渡 昭人 (秋田南高等学校 主幹(兼)事務長へ)
 教諭 佐藤 桂 (栗田支援学校へ)
 教諭 今井 理 (能代支援学校へ)
 事務長補佐 佐々木 悠子 (教職員給与課へ)
 臨時講師 永井 涼太 (比内支援学校へ) 

寄贈

ありがとうございました
「白杖(3本)」 株式会社キザキ様より

栄光の記録

第七十四回東北地区盲学校弁論大会 中学部の部

優秀賞 中学部二年 湊 愛唯香

第六十六回高等学校放送コンテスト兼 第七十二回NHK杯全国放送コンテスト秋田県大会(朗読部門)

優秀賞 高等部普通科二年 鈴木 稟々果

慶弔・おめでとうございます 

水谷 亨先生がご結婚されました。おめでとうございます。  
末永くお幸せに!

令和7年度冬季休業までの主な行事予定

【8月】

26日(火)全校集会Ⅱ(夏季休業後)

【9月】

11日(木)敬老マッサージ
12日(金)特別支援学校総合体育大会
24日(水)校外臨床実習~26日(金)
25日(木)小学部修学旅行~26日(金)

【10月】

25日(土)秋盲祭 同窓会総会

【11月】

11日(火)高等部修学旅行~14日(金)

【12月】

12日(金)小・中PTA
25日(木)全校集会Ⅲ(冬季休業前)
26日(金)冬季休業~1月13日(火) 

編集後記

 蝉や蛙の鳴き声を聴くと、夏の訪れを感じます。風鈴の涼やかな音に耳を傾けながら過ごしたり、花火を楽しんだり…。この季節にしか味わえない時間を、大切に過ごしたいものです。
(小松 由佳)

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