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拡大1 拡大写本 

(2026年1月9日 初掲載)

本校相談室には、拡大写本と呼ばれる手書きの教科書が6冊保存されています。

(写真1 6冊の拡大写本の表紙) (写真2 「59ねんど」と書かれた裏表紙

写真1:6冊の拡大写本の表紙
写真1 6冊の拡大写本の表紙
写真2 「59ねんど」と書かれた裏表紙
写真2 「59ねんど」と書かれた裏表紙

「たんぽぽ・赤とんぼ=二年」と書かれたものにのみ、裏表紙に「59ねんど」と書かれていました。昭和59年度の教科書のようです。
手紙の大きな文字で、原点の教科書を書き写したものです。
(写真3 開いた教科書)

写真3:開いた教科書
写真3 開いた教科書

残念ながら、製作者の名前は書かれているものの、団体名が書かれていないので、どこの、どんな方々が作成したのかは不明です。表紙に開き癖などがついていないので、小学部児童が実際に使用したものではなく、教師用かまたはサンプルとして納められたものと思われます。
「国語三・下 あおぞら・二」は、表紙の色が緑色のものと青いものの2冊あります。
コピーを取ったらしく、中表紙の写本者は同一ですが、イラストの着色の仕方が異なっていました。
手元に、原点教科書がないため、どちらの色がより原点に近いのかは不明です。

(写真4 写本者名が同じであることが分かる2冊の中表紙)

写真4 写本者名が同じであることが分かる2冊の中表紙
写真4 写本者名が同じであることが分かる2冊の中表紙
写真5 同じイラストで色の塗り方が違う2冊の教科書の比較
写真5 同じイラストで色の塗り方が違う2冊の教科書の比較
写真6:同じイラストで色の塗り方が異なる2冊の教科書の比較
 写真6 同じイラストで色の塗り方が違う2冊の教科書の比較

弱視児童生徒用の教科書といえば、拡大教科書を思い浮かべる方が多いと思います。各教科書出版社から、文字サイズを変え、レイアウトを調整した教科書が出版されており、弱視の児童生徒は、それぞれの見え方に応じたものを使っています。
しかし、このスタイルが一般的になったのは、21世紀に入ってからで、それ以前は、
1 通常の教科書を弱視レンズや拡大読書器等の補助具で拡大して見る。
2 拡大コピーする。
3 手書きで大きな文字の写本を作る。
といった方法がとられていました。

拡大コピーを取る方法では、行間、文字間も広がってしまって見づらいこともあるため、全国に、拡大写本を作成するボラティア団体が多く存在しました。
ただし、拡大写本の課題としては、単元ごとに分担して書き写す場合、1冊の中で、異なる筆跡が混在して読みづらい、注釈の入れ方などのレイアウトのルールが統一されていないなどのことが指摘されていました。
本校に残る拡大写本も、こうしたボランティアさんの手によるものと思われます。

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