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クイックロービジョンケア~楽に計量する~

(2025年12月03日 初掲載)
                  
秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。

このシリーズでは、本校の相談支援活動でよく耳にする、生活上の不便さに関する話題から、対応策を紹介して喜んでいただけたものを紹介していきます。

見えにくいと、調理のときなどに計量することが難しいと感じることがあります。重さを量るには、音声が出るクッキングスケールがありますが、粉末や液体の量をを音声で知らせてくれる道具はなかなかありません。
そんなときは、簡単に一定量だけ出てくる容器を使ったり、安定した状態でゆっくり計量できたりするスケールを使ったりすると便利です。

一定量だけ出る容器には、ワンプッシュで約3mlだけ出る醤油差しや、容器を押す場所によって、約10mlと約15mlの液体を出すことができる調味料入れなどがあります。10mlと15mlを出すことができる調味料入れは、最初に見付けた「さじかげん」という商品で、1本600円ほどでした。現在は500円程度で購入できるようです。同じシリーズで、10ml、20ml、30mlの3段階のタイプもあり、そちらは2000円近くするようです。また、百円ショップでも、同様の調味料入れが売られています。

(写真説明)左が「さじかげん」。プリントされた楕円の内側が少しくぼんでいます。右が百円ショップの同様のボトル。プッシュする楕円は見えにくいですが、エンボス(浮き出し)になっていて、触って分かります。

この、押すと一定量だけ出る調味料入れに入れるものは、なにも調味料に限りません。以前、本校の寄宿舎では、小学生が一人で洗濯できるよう、液体の洗濯洗剤をこの容器に入れ、「10mlの部分を2回押す」と指導していたことがありました。様々な場面で、楽に計量することができそうです。

安定した状態で計量できるものには、置いて使える計量スプーンがあります。
片手に計量スプーンを持ち、反対の手に調味料の容器を持って、見えにくい目に近付けながら、空中で液体を量るのは案外難しいものです。調理台などの上に計量スプーンを水平に置ければ、ゆっくり注いで計量することができます。
以前、そのような形状の4個組みの計量スプーン(貝印 SELECT100 計量スプーン 1,980円)を購入し、いろいろな場面で紹介してきましたが、好評で、「これも百円ショップですか?」とよく聞かれました。

探してみると、百円ショップでも、水平に置いて計れる計量スプーンがありました。こちらは3個組みです。

このほか、カンロ杓子やレードルを使って、液体を一定量すくい取るということもできます。
使用場面に合わせて使いやすい道具を使い分けてみてはいかがでしょうか。

視覚障害者用に開発された高価な支援機器でなくても、自分にとって使いやすい道具を探すと、生活の中のちょっとした困りごとを解決することができます。
 
使い勝手は、それぞれの人によるので、「絶対にこれが一番」というものはありません。紹介した商品を参考にしながら、自分にとって使いやすいものを探してみてください。

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