アプリの話 My book mobile
(2022年 初掲載)
秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。
このシリーズでは、本校職員から聞いたスマホアプリの話を紹介していきます。
今回は、スマホで音声図書(DAISY図書)を聴くことができるアプリです。
チューモくん:ゴトウさんは、「My book mobile」というアプリを使っているそうですね。どういったものですか?
ゴトウ:「My book mobile」は、スマホでDAISY図書を聴くことができるアプリです。
チューモくん:まずは、DAISY図書について、説明してもらえますか。
ゴトウ:DAISYとは、Digital Accessible Information Systemの略で、「デイジー」と読みます。普通のCDは、81分しか収録できないのですが、DAISY図書のCDにはもっと長く収録できるので、長い小説でも1枚に収まります。また、ページ単位でジャンプしたり、章や節ごとに階層が設定されているものであれば、その単位で目的の箇所にジャンプすることも簡単です。また、しおりを設定することができるので、読んだところまでを探したり、後で読み返したい部分を探したりすることも簡単にできます。
チューモくん:CDになっている音声図書なんですか?
ゴトウ:いえ、CDもあって、地域の点字図書館にリクエストすると郵便で送ってもらえますが、DAISY図書はデジタルデータですので、サピエでデータをダウンロードすることもできます。
チューモくん:では、「My book mobile」について教えてください。
ゴトウ:スマホに「My book mobile」をインストールすれば、専用機を使わなくても、DAISY図書をダウンロードして、スマホで聴くことができます。実際のところ、専用機(CDも再生できるものとダウンロード専用のものがあります)の方が、ボタンも触って分かりやすく操作しやすいです。また、パソコンでキーボードを使って操作するのも楽です。でも、いつも持ち歩いているスマホで手軽に本が読めるというのは、魅力ですよね。
チューモくん:なるほど、専用機を買わなくてもよい点や、パソコンと違って移動先で手軽に聴くことができる点などがメリットなんですね。
ゴトウさんの話に出てきたサピエについて補足説明します。
サピエは、視覚障害者及び視覚による表現の認識が困難な方々に対して点字、DAISYデータなどを提供するネットワークです。全国の点字図書館や公共図書館、ボランティア団体、大学図書館などが加盟しており、日本点字図書館がシステムを管理し、全国視覚障害者情報提供施設協会が運営を行っています。
全国の点字図書館等で作られた点字図書やDAISY図書のデータが集められているので、点字・録音図書の蔵書量は全国最大です。
利用登録等に関しては、お近くの点字図書館等にお問い合わせください。
今回、ゴトウさんが紹介してくれたアプリは「My book mobile」ですが、「voice of Daisy」という、同様の機能をもつアプリもあります。
(2025年9月11日 再掲載)