110周年・ひと 卒業生が議員に!
(2022年 初掲載)
秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。
「チューモくん日記」では、本校やその周辺のことについて語っていきます。
秋田県立視覚支援学校は、令和4年度で創立110周年。
今回は、創立当時のこぼれ話を紹介します。
1925年(大正14年)7月2日付けの「点字大阪毎日 第165号」に、
あきたけん ひらかぐん みえむらの しんあんか しばた ちょくさい_しわ もーじんの みで こんかい そんかい ぎいんに さいこーてんを もって とーせんした しわ たいしょー 7ねん あきた もーあ がっこーの しゅっしんで ある。
(秋田県平鹿郡三重村の鍼按家シバタ チョクサイ氏は、盲人の身で、今回、村会議員に最高点を以て当選した。氏は大正7年、秋田盲唖学校の出身である。)
とありました。
本校の卒業生名簿を調べると、1918年(大正7年)の卒業生に「柴田直治」という人がいました。当時の「点字大阪毎日」は点字版しかなかったので、すべて仮名で書かれています。「ナオハル」「ナオジ」ではなく「チョクサイ」が正しい読み方なのだと思いますが、はっきりしません。
三重村は平鹿郡にあった村です。現在の横手市南部で、昭和の時代に十文字村と合併して十文字町となり、平成の大合併で横手市となりました。
百年近く前の大正時代に、視覚障害のある本校卒業生が、村会議員になっていた。しかもトップ当選というのは驚きですね。
<参考資料>
- 『点字大阪毎日』(1925年)
(2025年6月9日 再掲載)