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中学部 理科

光の性質を手と耳で捉える

中学部1年生

全盲生徒が、実験器具の工夫によって視覚以外の感覚を活用して光の道筋を捉え、光が反射・屈折する様子をイメージして光の性質について考察できるように工夫した。

1 光の直進を確かめる実験装置

光源装置にスリットを入れた厚紙を挟みスリットの隙間から出た光を感光器で捉える装置を作成した。光源装置に対面するように感光器を置き、感光器が光を捉えて高い音が鳴っている状態になったら記録用紙に点を打つようにした。少しずつ感光器を遠ざけながら点を打つ作業を繰り返し、最後に記録した点を結び光の道筋を捉えることができる。

2 鏡に光を反射させる実験装置

発泡スチロール板の上に鏡を置き、光源からの光を反射させ、感光器でその道筋を探る装置である。光源装置は、生徒が自由に動かし、いろいろな角度から鏡に光を当てることができるように、鏡の中央を中心とした円周上(鏡表面のみの半円部分)で可動式にした。鏡の中心と感光器で捉えた点を直線で結ぶことで、光の道筋を捉えることができる。

3 光の屈折を確かめる実験装置

鏡に光を反射させる実験装置に改良を加え、より作図のしやすい教材とした。光源装置は操作性を考え小型のレーザーポインタとした。また、光源、感光器ともに先端を固定した定規の上に設置し、どちらも可動式とした。また、定規の中央にはスリットを作った。これにより、以前のように観光器で捉えた光を1点ずつ記さなくても、感光器で光を捉えたらスリットにペン先を合わせてスライドさせることで光の道筋を記録することができるようにした。この装置では、感光器の設置は磁石で簡単に取り付けられるようにしたほか、レンズや記録用紙など必要なものを全て生徒が一人で設置できるように装置に印をつけた。物の配置を生徒が自分で行うことで、実験を行うフィールドをイメージしながら実験することができる。

模型と実物を使った観察

中学部2年

1 模型による観察

肺のつくりとはたらきを理解するために、模型による指導においては、理科室にある肺の模型をもとに、肺の大きさや色、形等を学習した。この模型では、肺の大きさや構造等、気管支や肺胞がどのように広がっているかを理解することができた。

次にペットボトルと風船を用いた簡易の模型を作成し、呼吸の仕方について学習した。風船は気管と肺を、ペットボトルはろっ骨を、底のゴム膜は横隔膜を模している。ゴム膜を上下に動かすことでペットボトル内の気圧が変化し、風船が膨らんだりしぼんだりする様子を確認した。

2 実物を用いた観察

発展的な学習として、ブタの肺を用いた観察を行った。観察においては、8点のポイント(1 大きさ、2 色、3 形、4 感触、5 肺葉の数、6 肺の周辺にある組織・器官の検討、7 空気を取り入れる様子、8 気管支の分かれ方)を提示し、記録をとるよう伝えた。

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