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視覚障害者の生活~セルフレジ~ その1

(2022年 初掲載)

秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。
「チューモくん日記」では、本校やその周辺のことについて語っていきます。

今回は、本校の弱視の職員に、セルフレジについて聞きました。
お話を聞いたのは、イチカワさん(男性・仮名)、ニムラさん(女性・仮名)、ミヨシさん(男性・仮名)、ヨツヤさん(男性・仮名)の4人です。

チューモくん:今日は、スーパーマーケットやコンビニのセルフレジで、みなさんがどう対応しているのか教えてください。

イチカワ:慣れない頃は、コンビニの店員さんにカウンターから出てきてもらって、タッチパネルの中のボタンを押してもらっていました。慣れてきたら、毎回やってもらうのが煩わしくなって、「このへんだろう」と当たりを付けて押すようになりました。

ミヨシ :スーパーとかファストファッションの店で、レジ打ちから支払いまですべて一人でやるタイプは無理ですね。支払いだけのタイプは、タッチする場所が分かれば、なんとか対応できています。

ニムラ :私も、1回目は店員さんに出てきてもらってしっかり場所を聞く。2回目からは、「大体このへんかな」って押してる。私、一度、全部一人でやるセルフレジに挑戦してみたいんだよね。バーコードで、ピッて会計してみたいなぁ。

ミヨシ :いやぁ、難しいですよ。バーコードを探すのにも手間取るし、それをまっすぐ読み取らせないといけないし、タッチパネルに、レジ袋が要るとか要らないとか、支払い方法をどうするかとか、いろんなボタンが出てきますからね。

ニムラ :そおかぁ。でも1回でいいからやってみたい。

ヨツヤ :私は、この4人の中では割と見える方なので、一人で全部やるタイプも使っています。コンビニの支払いのタッチパネルも大丈夫。ただ、スーパーで、チェッカーの店員さんが商品を読み取ったあと、「何番で支払いしてください」って、少し離れたところの支払機へ案内されるタイプは苦しい。タッチパネルで困るというより、支払機の番号の表示が見えなくて迷うんだよ。

チューモくん:なるほど、一口にセルフレジと言っても、いろいろなタイプがありますね。

今日の話題では3種類のセルフレジが出てきました。
<全部一人で会計するタイプ>
商品に付いているバーコードを機械に読み取らせ、同じ機械に現金を入れたりキャッシュレス決済したりします。レジ袋が必要か否か、支払い方法をどうするかなど、会計のステップによってタッチパネルの画面の中が変わるので、見えにくい人には使いづらいかも知れません。バーコードが付いていない野菜などを買う時は、別の操作が必要だという店もあります。
     
<支払時だけタッチパネルの操作があるタイプ>
座談会でも出てきたように、大きく2種類あります。
一つは、対面で商品をチェックしてもらい、そのままレジの前にある機械で支払いするもの。コンビニなどでよく見られます。自分で、支払い方法を選んでタッチパネルを操作し、現金を入れたりキャッシュレス決済したりします。
もう一つは、対面で商品をチェックしてもらったあとで、少し離れた支払機で支払うもの。スーパーなどでよく見られます。

この他に、商品を持ってそのまま店を出ると、出口にあるセンサーが商品に付けられたICタグのデータを読み取り、スマートフォンを通じて自動的に代金が引き落とされるというコンビニのニュースを目にすることもありますが、本校の周辺では、まだまだ導入されそうにありません。
弱視の人や全盲の人には、なかなかハードルが高いセルフレジですが、困ったら、無理せず、「目が悪くて操作ができないのでお願いします」と、援助依頼することも大事ですよね。

(2025年7月24日 再掲載)

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