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令和7年度クローバー5号

今年度の相談・支援を振り返って

ロービジョン支援センター長 銭谷 寿

令和7年度も、本校の相談・支援の取組に対し、様々な関係機関の皆様に御理解と御協力をいただきありがとうございました。
 今年度は、相談者の人数や回数は、昨年度より3割ほど減少しましたが、個々の相談については、複数回に渡り、じっくりと丁寧に取り組むことができたケースが増えており、内容の充実に手応えを感じています。特に、来年度就学する幼児に関わる支援では、本人・保護者、各教育事務所、各市町村教育委員会、在籍する幼稚園・保育園、就学先の小学校と、長期に渡って相談や情報交換を重ねることができました。
 相談への入り口として、今年度の特色の一つとなったのが、本校が事務局を努めるEyeサポートネット秋田(秋田県スマートサイト推進委員会)の「見えにくい方への支援先紹介リーフレット」のリニューアルです。眼科から手渡されたリーフレットを御覧になり相談に訪れる成人の方が増えています。
 また、成人の方への支援に関する今年度の新たな動きとして、介護用品業者の方との連携があります。各市町村の補装具の指定業者には高齢者用の介護用品を扱う業者の方も多いのですが、体を支える高齢者用の杖と、手や目の代わりに地面の状態を探る盲人用安全杖(白杖)では、用途も適切な長さも異なります。購入の相談を受けた業者の方からの問合せに対応したことで、その後、系列店舗からも白杖選定の依頼がありました。安全な歩行のためには、身長や使用場面に合わせた選定が欠かせません。今年度のケースを踏まえ、今後も、補装具購入の窓口となる業者の方との連携を深めていきたいと考えています。
 小・中学校での障害理解授業については、実施する授業のねらいを丁寧に聞き取り各校の担任の先生方と授業を作り上げ、より実りのある障害理解授業とすべく、ホームページ上に派遣依頼状の様式を新たに提示しました。本号では、教育専門監がその一例を紹介しておりますので、ぜひ御覧ください。
 視覚障害は、低発生かつハイニーズであり、件数は少ないながらも様々なケースに対応する必要があります。そのためには、多くの関係機関の皆様との連携が欠かせません。来年度も、本校の相談・支援業務に御理解と御協力をいただけますようよろしくお願いいたします。

視覚障害に対する理解を広げるために

ロービジョン支援センターでは、視覚障害当事者への支援のほか、視覚障害への理解を広げるため、「研修支援」や「授業協力」などの障害理解事業を行っています。

「視覚障害者に関わる方への研修支援」

保育士、教職員、放課後等デイサービス事業所職員、職場での支援者、家族など、視覚障害者に関わる方々を対象に、研修会の開催や各種研修への講師派遣を行っています。

「学校における障害理解授業などへの協力」

総合的な学習の時間や道徳などで視覚障害に関する内容を取り上げる際の支援を行っています。事前の打合せで授業のねらいを確認しながら、指導案の作成や調整を進めます。その上で、当日は担任の先生とともに授業を実施しています。

このうち、本校児童の居住地校交流(交流及び共同学習)と関連させて実施した「学校における障害理解授業等への協力」の取組について紹介します。

「障害理解授業」&「私のトリセツ」

障害理解授業に合わせて、本校の児童自身がまとめた「私のトリセツ」を用い、見え方や関わる際にお願いしたいことを紹介しました。

「障害理解授業」<見えないって、どういうこと?>

体験活動を取り入れたゲームを通して、視覚以外の感覚を使うことで分かることがたくさんあることを確かめました。また、身近な玩具にもそのような工夫があることを紹介しました。

「私のトリセツ」<見えにくいって、どういうこと?>

事前にまとめていた、自分の見え方や単眼鏡(視覚補助具)のこと、名前を言ってから声をかけてほしいことなどを児童自身の言葉で伝えました。

国語学習(交流及び共同学習)

題材「言葉から連想を広げて」の学習では、言葉から連想を広げて詩を創作しました。グループごとに互いの詩を発表し合いました。

【学習をするにあたって、交流先の先生と確認したこと】

・題材や実施時期を調整し、単元計画等をあわせること
・単眼鏡を使用して板書を見るため、前から2~3番目の座席にしてほしいこと
・板書をする時の文字の大きさについて確認したこと

まとめ

「研修支援」や「授業協力」等の障害理解事業を行う際は、実施のねらいや内容等について担当者と打合せを行いながら進めています。より多くの方に活用していただくことで、視覚障害のある人への理解者・支援者の輪が広がっていくことを願っています。 

<教諭(兼)教育専門監 落合久貴子>

在校生へのインタビュー

今年度、入学した生徒2名に、本校での学習や入学した経緯をインタビューしました。

【昨年度、理療科生活情報科で1年間学習し、今年度、高等部保健理療科に入学したAさん(30代)】

Q 現在保健理療科で学ぶ上で、昨年度の生活情報科での学習の中で、特に学んで良かった学習内容は何ですか?

A 三つあります。一つ目は、白杖を用いた歩行の学習です。遠方から通学していますが、寄宿舎からの帰省や帰舎の際に、単独で移動できるようになりました。二つ目は、点字の学習です。ゆっくりではありますが、点字の教科書を読めるようになりました。理療の専門教科の自学自習にも役立っています。三つ目は、情報の授業におけるパソコン操作です。自分の意見をまとめる際に有効でした。また、先生方にテキスト形式で演習問題を提示していただくことで、復習にも取り組むことができています。

【今年度、専攻科生活情報科に入学したBさん(50代)】

Q 本校に入学した経緯を教えてください。
A 会社に勤務していましたが、病気により見えにくくなりました。大学病院で検査を受けた際、視能訓練士から本校のリーフレットを受け取りました。受け取った当初は、自分が対象ではないと思っていましたが、見えにくさのために仕事に支障が出始め、現在の状況や今後の生活について考え悩んでいたときに、リーフレットのことを思い出し、相談の電話をしました。あいサポート教室に数回通う中で、本校で学んでいる児童生徒の様子や、同じように見えにくさを抱えながら教壇に立っている先生方の姿を知り、「学びたい、いずれ社会復帰したい」と思うようになりました。さらに、理療科の存在を知り、そこで学びたいという思いを強くしました。
Q 専攻科生活情報科で、1年間学習しての思いを聞かせてください。
A 昨年度、あいサポート教室で相談した際は、理療科に入学したいという思いが強くありました。一年間と言わず、できるだけ早く社会復帰したいという気持ちが強かったからです。しかし、実際に理療科で使用している学習課題を見せていただいたところ、問題文すら読むことができませんでした。大いに悩みましたが、現在は生活情報科での一年間の学習に後悔はありません。見えにくい状況での学び方を身に付ける生活情報科での一年間を経て、理療科で3年間学び続けていけるのではないかという自信が付きました。生活情報科での一年間を振り返ると、4月の入学時とは見えにくさや状況も全く異なっています。「何とかなるだろう」と考えがちな自分の甘さに気付くとともに、これからの人生を切り拓くための準備をさせてもらった一年間でした。

★本校では、随時、見え方に関する相談を承っております。気になること、知りたいことなどを話してみませんか。いつでも、電話をお待ちしております。

お問い合わせは
秋田県立視覚支援学校 ロービジョン支援センターへ御連絡ください。

相談支援担当

近江龍静(教頭)、銭谷寿、佐藤加奈子、武田幸美、藤田由樹
〒010-1409 秋田県秋田市南ケ丘一丁目1番1号
TEL 018-889-8571 FAX 018-889-8575
E-mail shikaku-s@akita-pref.ed.jp

令和7年度 ロービジョン支援センター報「クローバー」についてのアンケートのお願い

次年度以降の参考にするため、今年度のクローバーについてのアンケートにご協力お願いします。
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