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クイックロービジョンケア 爪切り

(2024年 初掲載)

秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。
このシリーズでは、本校の相談支援活動でよく耳にする、生活上の不便さに関する話題から、対応策を紹介して喜んでいただけたものを紹介していきます。

相談の場で、「爪切りが大変になってきた」「爪切りが怖くなってきた」と訴える方が何人もいらっしゃいました。具体的に伺うと、爪切りの刃先が、どこに当たっているかはっきり見えないので、深爪をしそうで怖いとのことです。
手元が見えづらい場合、解決方法として、明るくすることと、大きくして見ることが考えられます。近付けば大きく見えますが、目の近くまで指と爪切りを寄せて切るのは、切った爪が飛んできて目に入りそうで危険です。また、足の爪に目を近付けることはとても難しいです。

そこで、見つけたのが、「ライト&拡大鏡付き爪切り」(株式会社ハック)です。
爪切りの先に拡大鏡とLEDライトが付いており、「明るく」と「大きく」の両方を解決します。
今回見つけた製品は、衣料品店のレジ脇に並んでいたもので、1000円を切る価格で購入できました。同様の商品は、ネット上で数種類確認できました。
ただし、製品によって価格に大きな差がありますし、拡大鏡だけが付いていてライトがない製品もありましたので、購入の際は、十分に比較して検討してください。

拡大鏡やライトが付いていても、まだ見えづらくて爪切りが大変という方には、以前から、「ラウンドタイプ爪やすり」を紹介しています。
軽く湾曲した溝の中にヤスリが付いており、溝に爪を入れて本体を動かせば、刃物で怪我をすることなく爪を短くできるというものです。
手の感覚だけで爪を削ることができるので、かなり見えにくくなった方には好評を得ています。
こちらもネットで検索すると、数百円の価格で数種類を見つけることができます。

視覚障害者用に開発された高価な支援機器でなくても、自分にとって使いやすい道具を探すと、生活の中のちょっとした困りごとを解決することができます。
このような、ちょっとした工夫で見えにくい方の生活を改善できるようなアドバイスを行うことを「クイック・ロービジョンケア」といいます。
文房具の紹介の際もお伝えしているように、弱視の人は、それぞれ見え方が違うので、「絶対にこれが一番」というものはありません。紹介した商品を参考にしながら、自分にとって使いやすいものを探してみてください。

(2025年11月18日 再掲載)

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