文房具 消しゴム
(2024年 初掲載)
秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。
このシリーズでは、弱視児が使いやすい文房具を紹介していきます。
今回は、ノック式消しゴムです。
弱視児は、机の上で、いろいろなものを迷子にしやすい話を何度もしてきました。
コロコロ転がる鉛筆やスティック糊のほかに、手にぶつかって、机から落ちたが最後、床の上を不規則に跳ね回ってどこへ行ったか分からなくなる消しゴムも、探すのがやっかいなものの一つです。
そうした不安を解消できそうなのが、ぺんてるのノック式ホルダー消しゴム「アインクリック」です。
ペン型なので、鉛筆やサインペンと同じように収納できます。
以前紹介したように、机上にペン立てやトレー型の筆入れを置いて、使うたびに元に戻す習慣を付けると、迷子にするリスクはかなり減りそうです。
(写真の説明:ペンと並べて収納できる)
また、他のノック式消しゴムと違って、ボディが三角形なので、転がりづらいところも魅力です。
おすすめの点は、迷子になりにくいところだけではありません。
消しゴムの断面が、三角形というところもポイントです。
はっきり見えないために、消したいところの周辺まで消してしまいがちな弱視の子どもでも、角の部分を使えば、細かく少しずつ消していけそうです。
また、広い面積を消すときは、辺の部分を使えばいいわけです。
「消しゴムは四角形」、あるいは、「ノック式消しゴムは円筒形」という思い込みを捨てると、こんな形が生まれるんですね。
文房具の紹介の際は、いつも書いていることですが、弱視の人は、それぞれ見え方が違うので、「これが絶対に一番」というものはありません。他のものとも比べてみて、自分が一番使いやすいものを探して使ってくださいね。
(2025年10月21日 再掲載)