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弱視職員へのインタビュー2(4回目)

(2023年 初掲載)

秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。
2023年8月5日に、本校を会場に実施したサマースクールの保護者学習会で、本校の弱視職員のニムラさん(仮名)に、自身の経験や普段の生活を基に、生活する上での工夫点・配慮点について話してもらいました。
その内容を、インタビュー形式で紹介します。5回中の4回目です。

チューモくん:今回は、歩行の話を聞けたらと思います。
ニムラ:そうですね、歩行といえば、小学部3年生から習い事を初めて、同時に学校からの単独帰省も徐々に練習しはじめました。習い事の場所は、自宅からそう遠くなかったので、初めは、習い事の後、自宅まで一人で帰ることから始め、中学部1年生では学校から自宅まで、完全に単独帰省が出来ました。
単独帰省のための準備として、公共交通機関の利用の仕方、切符の買い方、時刻の確認、行き先の確認などを、保護者と繰り返し練習しました。
チューモくん:白杖は、その頃から使っていましたか?
ニムラ:いえ。小学生の頃は、弱視でも年に数回、白杖歩行を学習する時間があったのですが、その頃は、必要性を感じていなかったんです。白杖を出して歩くのが嫌で鞄にしまっていました。
チューモくん:では、本格的に白杖を使い始めたのはいつですか?
ニムラ:私が、白杖を使い始めたのは、10年くらい前からです。正面から照りつける日差しが眩しかった時や、夜間や雪道での歩行時に、不安を感じたのがきっかけです。
それでも、以前に学校で、白杖歩行の基礎を学習していたので、それを思い出しながらスムーズに活用できました。
チューモくん:学校時代に学習したことを振り返るだけで、すぐに白杖歩行できるようになるものですか?
ニムラ:子どもの頃から定期的に練習していたことで、大人になってから、必要だと感じ、突然使いたくなったときに対応できたんです。
    さらに、視覚支援学校の職員になり、改めて使い方を確認し、学び直しました。
今、必要性を感じていなくても、見えているうちに練習すると、いざ、白杖歩行を始めるというときにイメージしやすいです。そうした意識をもつことで、将来の対応が違ってくると思いますよ。
チューモくん:なるほど。「いつか使うかも」と思って、備えておくことが大事なんですね。ありがとうございました。
次回は、進路選択の話などを聞かせてください。

(2025年10月7日 再掲載)

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