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弱視職員へのインタビュー2(2回目)

(2023年 初掲載)

秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。
2023年8月5日に、本校を会場に実施したサマースクールの保護者学習会で、本校の弱視職員のニムラさん(仮名)に、自身の経験や普段の生活を基に、生活する上での工夫点・配慮点について話してもらいました。
その内容を、インタビュー形式で紹介します。5回中の2回目です。

チューモくん:今回は、小学部1年から13年間を過ごした、寄宿舎のお話から伺っていきたいと思います。
ニムラ:寄宿舎では、掃除や洗濯の基礎を小学部1年生から学びました。また、いろいろなレクリエーションを通じて、日常生活のノウハウを楽しく学ぶ機会になったと思います。
    中でも印象的だったのは、「リンゴの皮むき」です。丸いリンゴの皮を、いかに細く長く剥けるか、長さや早さを競うゲームです。結果は、模造紙に剥いた皮を張り付けて、みんなが確認できる場所に掲示されました。それを見て、「もっと上手くなりたい」と思い、努力していました。先生が提示してくれる、刃物の使い方や工夫を見聞きして、観察しながら学習することが出来ました。
チューモくん:遊びの中にも、生活技能を身に付けられるような指導の工夫があったのですね。
ニムラ:そうです。それから、液体を注ぐときの音の違いなどを意識してお湯などを注ぐことや、洗濯物の収納の仕方など、同室の先輩や先生から、工夫するヒントをもらうことが出来ました。
チューモくん:週末や長期休業などに帰省する、自宅ではどうでしたか。
ニムラ:私は、小さい頃からパティシエを夢見ていましたので、長期休みには料理番組をよく見ていました。
    そして、学校が休みの日には、母が台所で調理するところを見たり、自分でも調理したりしていました。もちろん、調理をするだけでなく事前準備(買い物)や後片付け(食器洗い・清掃)もやっていました。その中で、材料の計量の工夫や調理法の工夫を考えるようになりました。
チューモくん:日々の生活の中で、教えてもらったり、繰り返す中で身に付けたりした生活技能がたくさんあるんですね。
ニムラ:そうです。ですから、今現在、見えない・見えにくいお子さんを育てている保護者の皆さんも、時々、目を閉じて過ごす時間を作ってみてはいかがですか。自分のお子さんが生活しやすくなるヒントが、出てくるかもしれません。
例えば、シャンプー容器の目印を触って、リンスと比べてみて、ユニバーサルデザインの良さを意識してみてください。また、食器(皿)の色や形を変えるだけで分かりやすくなるなど、工夫次第ではいろいろなことが出来ます。
    子どもとの会話を通して、子どもの見え方や困っていることを把握することが近道だと思います。家族みんなで、家庭内のルールを決めてみてはいかがでしょうか。
チューモくん:ありがとうございました。次回は、学校生活のことを教えてください。

(2025年10月3日 再掲載)

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