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弱視職員へのインタビュー2(1回目)

(2023年 初掲載)

秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。
2023年8月5日に、本校を会場に実施したサマースクールの保護者学習会で、本校の弱視職員のニムラさん(仮名)に、自身の経験や普段の生活を基に、生活する上での工夫点・配慮点について話してもらいました。
その内容を、インタビュー形式で紹介します。5回中の1回目です。

チューモくん:ニムラさんには、いつも、新しいグッズやアプリのことを教えてもらっていますが、今日は、もう少し、御自身のことを教えていただけたらと思っています。
ニムラ:では、改めて自己紹介しますね。本校理療科で臨時実習助手をしているニムラです。私は生まれつきの弱視で、本校の小学部1年生に入学し、高等部普通科を経て高等部専攻科理療科へ進学し、15年間在学しました。寄宿舎には小学部1年生から13年間在舎し、2年間は秋田市外の自宅から通学しました。
チューモくん:見え方についても教えてもらえますか?
ニムラ:子どもの頃の視力は、右0.02、左0.15。現在は、右10センチメートル指数、左0.01。目の主な疾患は先天性白内障(術後無水晶体症)で、全体的にピンボケしている感じです。
    その他、眼振があり、物などを見ようとすればするほど、映像が動いてしまい、ダブって見えたりします。あと、内斜視や視力の左右差もあり、焦点が合わず、遠近感がありません。左で見えている映像と右で見えている映像が違って見えます。光の当たり具合では、突然、所々見えない部分が現れたりします。
目の前に人がいるのが分かっても、誰だか認識できないことが多いです。
チューモくん:普段のニムラさんを見ていると、普通に動き回っているようにも感じるのですが、いろいろな見えにくさが重なっているんですね。
ニムラ:そうなんです。だから、探し物は苦手です。
    少しでも探す時間を短くするために、自分が使う物の整理整頓は自分でし、目印も自分で付けて、それを記憶するようにしてきました。
チューモくん:自分で準備するというのが、大事なんですね。
ニムラ:もちろんです。学校での学習準備は全て自分でしました。他人が関わると探せなくなります。たとえば本棚の並び順は、左から国数英理社の順に並べるなどの工夫をしていました。鞄の中や机の中は1校時から順に並べて、上から下へとセットしました。そういう、自分だけのルールを決めておくことが大事です。
チューモくん:順番以外では、どんなことに気を付けてますか。
ニムラ:教科書やノートの目印は付箋などを活用し、位置や大きさ、素材などを変えて区別していました。
    洋服選びも自分でやっていました。着るものを一日ごとにまとめるなどの工夫をしていました。また、服が無地か柄物かによってハンガーの種類を変えたり、位置で区別するようにもしていました。
チューモくん:なるほど。では、次は、13年間過ごした、寄宿舎での生活について伺いたいと思います。次回もよろしくお願いします。

(2025年10月2日 再掲載)

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