令和7年度 クローバー3号
あいサポート教室 紹介
見えにくさによる生活の困難さを感じている成人の方へ
「学校」と聞くと、『学齢の子どもを対象とした場所』とイメージする方もいらっしゃるかもしれませんが、本校では、成人の方を対象とした相談支援も行っています。病気などの様々な理由により見えない、見えにくい状態となった方やそのご家族、また、これまでと見え方が変わって不安がある方など、いつでもご相談ください。
本校では、見えにくさによる生活の困難さを支援する講座『あいサポート教室』を開設しております。視覚障害といっても見え方や困難さは人それぞれ違います。その方々に必要な支援ができるよう、あいサポート教室では、相談者のニーズに応じて様々な講座を開設しております。
主な内容
歩行に関する内容
屋内、外で安全に歩くための手引きによる歩行、伝い歩きによる歩行、白杖による歩行など、歩行技術の習得をサポートします。
【歩行講座】
情報・コミュニケーションに関する内容
視覚支援機器である音声パソコンやプレクストーク(録音や録音図書の再生機器)の基本操作などを取り上げます。また、スマートフォンの読み上げ機能や視覚障害の方の生活をサポートするアプリの紹介なども行います。
点字の読み方、書き方の基礎を学ぶこともできます。
【音声パソコン講座】【プレクストーク講座】【スマホ講座】【点字講座】
日常生活動作に関する内容
日常生活での動作や技能、工夫する視点等を取り上げます。便利グッズの紹介や調理体験などを行います。
【調理講座】
交流・余暇活動に関する支援
本校の生活情報科やあいサポート教室の受講生同士の交流・余暇圧同として年1~2回程度予定しています。
【あいサポート教室合同講座】
あいサポート教室は1年間をⅢ期(第Ⅰ期:5~7月、第Ⅱ期:9~11月、第Ⅲ期:12~2月)に分けて、各期4~6回程度を予定しています。
また、今後の【あいサポート教室合同講座】では、12月にフラワーアレンジメント体験を予定しています。
高等部専攻科生活情報科の紹介
生活情報科は、中途視覚障害によって「見えない・見えにくい」成人の方々を対象とし、見え方からくる困難さを軽減するとともに、新たな社会生活の力を身に付けることを目的とした学科です。見え方に対応したルーペや拡大読書器の使用方法や、コンピュータやスマートフォンの音声操作等について学習します。本校には、視能訓練士もおり助言を受けることができます。また、歩行指導員が、一人一人の課題に応じた専門的な指導を行います。これまで、幅広い年齢層の生徒がこの学科で学んできました。学習の積み重ねていく中で生活と学習の基盤を整え、本校の理療科(はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格受験資格の取得を目指す学科)に進学する生徒もいます。
[学習内容]
次の4つを柱として学習します。学習期間は1年間です。
1 日常生活動作(ADL)に関する学習
視覚に配慮した生活用具の活用、ルーペや遮光レンズの選定、家事や調理活動、家庭生活の基礎的な動作の習得など
2 歩行・移動に関する学習
屋内での歩行、白杖を用いた屋外での歩行、白杖の選定、駅・電車・バスなど公共交通機関の利用など
3 情報・コミュニケーションに関する学習
拡大や音声によるパソコン・スマートフォンの操作、音声図書のオンライン利用、拡大読書器等の視覚補助具の活用など
4 社会参加・余暇等に関する学習
余暇活動・生涯学習につながる社会教養・音楽・スポーツの実践、福祉行政サービス等に関わる情報活用など
入学に当たっては、ご本人・ご家族と面談を行い、見え方や生活の様子、地域の環境などを踏まえた学習内容を計画します。寄宿舎の利用の相談にも応じます。
(写真)指導員による歩行練習
(写真)情報機器の活用
(写真)視覚障害者スポーツ
お問い合わせ
秋田県立視覚支援学校 ロービジョン支援センターへご連絡ください。
相談支援担当:近江龍静(おおみ りゅうせい)教頭、銭谷 寿(ぜにや ひとし)、佐藤 加奈子(さとう かなこ)、武田 幸美(たけだ ゆきみ)、藤田 由樹(ふじた ゆき)
住所:010-1409 秋田県秋田市南ケ丘一丁目1番1号
電話:018-889-8571
ファクス:018-889-8575