卒業生インタビュー2(4回目)
(2022年 初掲載)
秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。「チューモくん日記」では、本校やその周辺のことについて語っていきます。
令和4年度のサマースクールの保護者学習会に向けて行った、平成14年度に本校高等部普通科を卒業した佐藤聖さんへのインタビューの6回中の4回目です。
チューモくん:前回、全盲の人同士で介助して歩く話が出ましたが、移動について、もう少し聞きたいです。電車でもあちこち行っていますか。
佐藤:休日はたくさん乗っていますよ。一番遠くまで行ったのは、大阪です。一人で大阪まで行って、そのときに初めて会う友達と合流してライブを見て、帰ってきました。13年前の夏でした。20代半ばです。健康ランド時代で、午後7時から午前2時の時間帯で働いていて、2時に仕事が終わってから5時の始発で埼玉から出て新幹線で大阪に向かいました。午前中に友達と合流して、大阪城を見たりしてから野外ライブに行き、終電近い電車で埼玉に帰りました。次の日は当然仕事です。若かったからできましたね。
チューモくん:ちなみに、休日で出かけるときは、どうやって移動方法を調べていますか。
佐藤:グーグルマップもたまに使います。便利な時代になりましたね。
秋田の盲学校(現・視覚支援学校)時代のことが生きています。一人で店に行って、店員さんに声を掛けて買い物をしてくるという学習を繰り返ししました。分からないときに、誰かに声を掛けて聞くことは意外と難しいのですが、盲学校時代に身に付けられてよかったです。そうやって、一人で移動することができるようになった状態から、さらに今は、ネットで調べたりグーグルマップを使ったりできるので、随分と移動のハードルは下がったのかなと思います。
チューモくん:情報機器は、スマートフォンの他、ブレイルメモなども使っていますか。
佐藤:ブレイルメモも一応持っていますが、たまにしか使っていないかな。
大体iPhoneで済んでしまいますね。便利な世の中になりました。
チューモくん:スマートフォンのおかげで、随分と便利になったんですね。
元々もっていた移動能力に加え、デジタル機器を使うことで、情報収集が楽になり、移動に関するハードルも下がってきたそうです。
次回は、秋田での学生時代の思い出を伺います。
(2025年8月25日 再掲載)