アプリの話~これなにメモ~
(2022年 初掲載)
秋田県立視覚支援学校オリジナルキャラクターのチューモくんです。
このシリーズでは、本校職員から聞いたスマホアプリの話を紹介していきます。
今回は、ものを認識してメモを読み上げてくれるアプリです。
チューモくん:ものを認識して教えてくれるアプリもいろいろありますね。
ムサカ:そうですね、画像をインターネット経由で解析して教えてくれる「TapTapSee」などがありますが、今回は、ネットにつながっていなくても使えるアプリを紹介しましょう。
チューモくん:ネットにつながらなくても、それが何か教えてくれるんですか?
ムサカ:正確に言うと、自分でメモしたものを教えてくれるアプリです。「これなにメモ」と言います。
チューモくん:どんなアプリですか?
ムサカ:認識したいものの写真と、それついての自分なりの説明を登録しておけば、そのものをカメラで写すとそれに付けたメモを読み上げてくれるというアプリです。例えば、病院の診察券やクレジットカードなど、同じくらいの大きさのカードが財布に何枚も入っているときに、その識別に使うなどの活用方法が考えられます。
チューモくん:でも、それなら、表面に書かれている文字を読み上げてくれるアプリもありますよね。
ムサカ:それがね、このアプリは、自分でメモを登録するんですよ。たとえば、さっきの例で言えば、病院の診察券。「○○内科 次の通院日は△月□日」とか、自分に必要な情報を登録しておけるんです。カメラを向ければ、それを読んでくれるし、登録するメモは何度でも上書きできるんです。
チューモくん:それは、使う場面によっては便利ですね。それに、外部との通信を行わないということは、個人的なものでも安心して登録できますね。
「これなにメモ」は、iPhoneに対応しているアプリです。
パッケージに入った商品、ペットボトル、缶、本、CD、各種カード類など、ロゴやイラスト、写真、説明文などが書かれている物が認識できます。
VoiceOverに対応していますし、認識可能な物がカメラに写っているかいないかを、効果音でガイドするので、全盲の人でも使えます。
(写真)「これなにメモ」のアイコン
右の写真は、「授業で、このCDの3曲目を流そうと考えて、準備している」という設定で、授業者本人が分かるように「宮城道雄の箏 春の海 3曲目さくら変奏曲」と登録して、読ませたときのスクリーンショットです。
(写真説明)CDの画像の上に「宮城道雄の箏 春の海 3曲目さくら変奏曲」と表示されている)
(2025年7月11日 再掲載)