本校では、他校で学ぶ同年代の生徒の試験への取り組み方を知ることで学習意欲を高めること、また、大学入試における聴覚障害に関する必要な配慮事項を具体的に考える機会とすることを目的として、他校での模試受検を取り入れています。

校舎は明るく開放的で、壁一面に部活動の多くの賞状やトロフィーが飾られていてました。生徒たちはその光景に驚きを示していました。

自己紹介場面では、「ゆっくり、はっきり話していただけると嬉しいです」と伝えることができました。
多くの生徒の前で自己紹介を行い、手話を用いたり、聞き取りやすい話し方について説明したりするなど、生徒にとっては勇気の要る経験であったと思います。それでも、聞こえにくさへの理解を得るために、手話を自然に取り入れたり、必要な配慮を丁寧にお願いしたりする姿が見られ、貴重な学びの機会となりました。

初めての大きな集団の中で、当初は緊張した様子も見られましたが、テストに集中するうちに次第に落ち着きを取り戻していました。

今回の3教科はいずれも難しく、学習不足を感じた生徒もいたようです。また、令和高校の生徒が時間いっぱい粘り強く取り組む姿から、多くの刺激を受けました。
■生徒の感想■
●令和高校の先生が首からロジャー(集団補聴援助システム)をかけ、ゆっくりはっきり話してくださっ たため聞き取りやすく、90%理解できました。分からないところは、令和高校生の行動を見て判断しました。
●自己紹介の際にロジャーの使用を依頼し、聞き取りやすい話し方をお願いできました。ロジャーを依頼し、活用することができたので、先生の声は100%聞き取ることができました。
●他校での受検の経験は中学部以来でしたが、聞き取りやすい女性の先生の声だったこと、また騒がしさもなかったおかげで困り事はありませんでした。生徒の皆さんが友好的に受け入れてくださり、ありがたかったです。
●模試終了後、令和高校生のテスト後の感想を知り、自分だけが難しいと感じたわけではないことを知りました。また、簡単だったと感じる生徒もいるなど、多様な受け止め方に触れることができました。
●校舎内に数多く並べられたトロフィーや賞状、そして「優勝」と記された掲示の多さに驚きました。運動部をはじめ、多くの部活動が優れた成績を収めていることが分かり、とてもすごいと思いました。