しんろだより「道」最新号
令和6年12月25日発行(第7号)
先輩と語る会
12月13日(金曜日)に「先輩と語る会」を開催しました。「先輩と語る会」は、社会人として活躍している本校卒業生の体験談を聞き、今後の学校生活での留意点や卒業後の仕事や生活の様子を知ることを目的に開催している会です。今年は、「はたらき、いきること」という演題で、現在太陽生命保険株式会社で勤務している先輩から講演をいただきました。本校生徒、保護者の皆様の他、地域の中学校からもご参加いただき、大変有意義な時間となりました。
講師
金澤千晶さん(平成24年度 高等部 普通科卒業)
本校には中学部・高等部(普通科)在籍。卒業後は宮城教育大学 特別支援教育課程聴覚言語障害教育コースへ進学。大学卒業後はニュージーランドにてワーキングホリデーを経験。帰国後、北海道や静岡のホテルで調理補助として勤務。その後、埼玉県にあるハーブやイタリア野菜の苗を育てる会社で勤務し、現在は太陽生命保険株式会社の満期年金課にて勤務中。


講演内容
- 在学時の経験について
- 大学進学を目指していたので勉強と部活を頑張っていた。部活動の練習が厳しかったことも、今となっては良い思い出。
- 運動会や宿泊学習、 創立 100 周年記念行事などの行事も楽しかったが、友達や先生との日々のおしゃべりがとても思い出深い。
- 太陽生命保険株式会社の概要説明
- 職場について
- 体調を崩した影響で、 入社当時は 耳が全く聞こえない状態だった。そのため、コミュニケーションは筆談がメインで、ホワイトボードやノート、iPadを活用していた。 聴力が回復してからは主に口話で、ときどき筆談をしてもらう。ミーティングでは、UDトークなどの文字おこしアプリを使用している。
- 今の職場に慣れるまでに大変だったことは、仕事の内容を覚えること。
- 休日の過ごし方やリフレッシュ方法
- 友人と会ってご飯を食べたり、映画、ライブ、旅行、美術館に行ったり、読書をしたり。
- 学生の皆さんに伝えたいこと
- 「何?」「なぜ?」「どういうこと?」と、感じた疑問を自分なりに調べたり考えたりする。「はたらく」「社会人」「自立」…当たり前のように使っている言葉の意味を考えてみる。
- 勉強や部活、趣味、大きくても小さくても、ひとつの目標に向かって努力した過程は自分の支えになる。その過程で諦めたことやできなかったことも、大切な経験。
- たくさん間違えて、悩んで、考えて、全力で学校生活を楽しんでください。
中学部体験発表会
今年度は、体験したことや学んだことを新聞にまとめました。伝えたい内容に沿って項目を立てたり、具体的に行ったことや考えたことを盛り込んだりして内容を吟味しました。そして、発表会当日まで聞き手に分かりやすく伝えられるように、写真の提示や手話など、表現の仕方も工夫して発表練習を重ねてきました。
当日は、緊張感もありながら、最後まで落ち着いて発表し、参観された方からの質問にも丁寧に答えることができました。また、保護者の方々や寄宿舎の先生から感想をいただき、学習の成果を生徒たちが実感できた発表会になりました。この発 表会で学んだこと、身に付けた力を、今後も行事や学習活動の場で活かしてい くことを期待しています 。


就労促進フェア
11月26日(火曜日)、令和6年度就労促進フェアが、総合教育センターを会場に開催されました。本フェアは特別支援学校生徒の就労を促進するために、関係機関や事業所等の理解推進を図る取組です。「夢の実現に向けて」というテーマで就労を目指す高等部生徒による実践発表 があり 、参加者からの質問に対して発表者がその場で考えながら答える場面もありました。その他、当日はビルクリーニングや喫茶サービス、ワープロなどの部門による技能競技会、作業学習製品展示及び販売もあり、盛況のうちに終えることができました。

