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令和6年度 無花果 195号

195号 2024年7月20日

コミュニケーションと笑顔

校長:佐々木 義範

令和6年度、秋田県聴覚支援学校は在籍幼児児童生徒19名でスタートしました。

5年ぶりに小学部に1年生を迎え、小学部の上級生は、とても張り切って学校生活を送っています。幼稚部のうめ(年少)組には4名の幼児が入学しました。ランチルームに向かう途中で出会うかがやきの丘3校の職員は、みんな笑顔で声をかけてくれます。在籍数は少ないのですが、聴覚支援学校は、日常的なコミュニケーションである、世間話や冗談などで笑顔があふれています。

そんなとき、ふと「聴覚障害のある子どもたちは、在籍する学校や園の生活で世間話や冗談などの、日常的なコミュニケーションができているのだろうか」という思いが浮かびます。授業や行事などはもちろんですが、集団生活である学校では、世間話や冗談などのコミュニケーションもとても大切であると考えます。私自身、学校での話は半分以上が冗談と世間話のような人間です。しかし、「分かってもらえるように伝える」ことに精一杯で、冗談や世間話に躊躇してしまうことも少なくありません。同じように感じている、難聴児が在籍する学校園の先生方も多いのではないでしょうか。でも、勇気をもって笑顔で話しかけてあげてください。授業の内容ばかりでは、学校生活は味気のないものになってしまいます。

通じやすい話しかけ方などには、ちょっとしたコツがあるようです。本校のセンター的機能では、専門的な内容はもちろんですが、コミュニケーションを円滑にするちょっとしたコツも様々な形で紹介しています。令和6年度も、コミュニケーションと笑顔があふれる聴覚支援学校となるよう取り組んで参りますので、ご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

各学部の学習・行事コーナー

大きくなあれ サツマイモ

幼稚部 菅原 研

5月27日、天気は雨。楽しみにしていたサツマイモの苗植えは延期ムード。ところが、雨はだんだん弱まって、苗植えをする頃には雨は止み、長靴、軍手を身に着けて畑へ出発。畑での活動が初めての子どもたちもいましたが、一生懸命、手で土を掘って、苗を一本一本植えました。植えられた苗は、畑にまっすぐ立っているもの、斜めや横になっているものと様々で、楽しかった活動を表しているかのようでした。

秋には収穫したサツマイモで調理活動をします。焼き芋かな。それともスイートポテトかな。秋の収穫まで、おおきくなあれ、サツマイモ。

楽しかった修学旅行

小学部 佐々木 寿子

6月20日、21日に、5・6年生4名で、仙台市と塩竃市に修学旅行に行ってきました。

一日目は、笹かまぼこ焼き体験で焼き立てのおいしい笹かまぼこを味わいました。「おいしい!」と笑顔の4人。仙台うみの杜水族館では、楽しみにしていたイルカやアシカのショーを観て、高くジャンプする姿に驚きの表情を浮かべていました。二日目は、待ちに待ったベニーランドで、ジェットコースターやコーヒーカップなど、いろいろな乗り物を楽しみました。最後までしっかり歩いたり、自分で荷物を持って運んだりとたくましい姿が随所で見られました。疲れを見せながらも「楽しかった!」と話す子どもたち。子どもたちにとって心に残る修学旅行になったと思います。

人と自然と繫がる宿泊学習

中学部 加賀谷 怜子

6月6日(木曜日)~7日(金曜日)、あきた白神学習センターにて、一泊二日の宿泊学習を行いました。「あきらめずにチャレンジ しっかり伝え合う みんなで一緒にレッツゴー!」を合言葉に、シーカヤック、留山散策、夜の活動(軽食づくり)など、充実した体験ができました。体験を通してセンターの方と笑顔でやり取りをしたり、積極的にガイドさんに質問したりする姿も見られ、人とつながり、目で見て体で感じて白神の自然と海を満喫できたのではないかと思います。

この学習で得られた知識や感動をこれからの学校生活に生かしてほしいと思います。

実習週間での収穫

高等部 伊藤 健人

6月17日(月曜日)からの5日間は高等部職場実習週間でした。「今の自分を知る」「職場の一員としてふるまう」ことを事前の決意式で確認し、高一は校内で、高二から専二は郊外の希望した職場で実習をしました。

高一は清掃補助職員の指導を受けながら、校内の手すりの清掃を行い「集中して作業しました」と手応えを感じていました。専二は「何度も細かく検査をすることが、安全な製品作りにつながることが分かりました」と仕事の意味を体得しました。

高等部では今後、実習の様子や感じたことを保護者や本人と話し合い、希望職種や企業を選択していきます。複数の視点で意見を出し合うことが職場への定着に結び付くと考えています。

寄宿舎から

少人数でも充実した寄宿舎生活を

菅原 玉樹

令和6年度の寄宿舎生は、冬季入舎の1名を含めて4名です。4月には、視覚支援学校寄宿舎生の4名と、お茶やお菓子を食べながら合同歓迎会を行い、お互いに自己紹介をするなど和やかな雰囲気で交流しました。

今年度も視覚支援学校とは、合同余暇活動や女子会など様々な場面で交流する予定です。他にも、秋大手話サークルや調理活動のボランティアの方々との交流も計画しています。

人数は少なくても様々な人との関わりを深め、4人が協力しながら主体的に活動に取り組めるように、充実した寄宿舎生活にしていきたいと思います。

運動会

運動会全体を通して

熊谷 花菜

晴天の下、無事にグラウンドで運動会を実施することができました。今年度は、毎年行われていた小学部から高等部の趣向走を、縦割りで活動をする「ふれあい種目」にかえるとともに、「後援会種目」を新設しました。ふれあい種目では、小学部から高等部が力を合わせて準備や練習を重ねてきた成果が発揮され、会場も大いに盛り上がりました。また、後援会種目では卒業生、保護者、教育相談のご家族のみなさん等にも参加していただき、「借り人競争」を開催。笑顔があふれる時間となりました。

ご協力いただいたみなさんに、この場を借りて感謝申し上げます。

最高の運動会

赤組キャプテン 沼倉 蓮

高校生活最後の運動会は、晴天に恵まれ、最高の運動会となりました。100メートル走では、1位をとれずとても悔しかったです。今年から新しくできたふれあい種目では、小学部のみんなが楽しそうにしている姿を見て、嬉しい気持ちになりました。みんなと力を合わせ、必死に頑張り、仲間と共に助け合ったことは、とてもよい思い出になりました。

全力を尽くした運動会

白組キャプテン 川邉 蓮

今年も雨が降ることなく、運動会を行うことができました。私は白組のキャプテンとして運動会に臨みました。100メートル走や綱引きでは、自分の全力を尽くし、白熱した戦いになりました。ふれあい種目では、これまでの練習の成果を精一杯発揮し、成功を収めることができてよかったです。みんなで一致団結し、一人一人が輝いた最高の運動会でした。

新入生の紹介

にこにこなかよし うめ組さん

うめ組担任 菅原 奈緒

今年度の幼稚部新入生は、はたらくくるまが大好きな優仁くん、歌と体操が大好きな菜子ちゃん、ピンク色が大好きな杏來ちゃん、花と星が大好きな瑛太くんの4名です。好きなものはみんな違うけれど、すぐに仲良しになって、一緒に仲良く遊んでいます。

入学した頃は少し不安そうな顔をしていた4名ですが、今はもうすっかり慣れ、運動会で元気いっぱい走ったり、先生や友達とたくさんお話をしたりしています。これからも4人で仲良く、いろいろなことにチャレンジしていこうね。

きらきら1ねんせい

小学部1年担任 鈴木 夏美

小学部に、5年ぶりとなるピカピカの1年生が入学してきました。久しぶりの1年生に、お兄さん、お姉さんも喜んでお世話をしています。

大きなランドセルを背負い、毎日あふれんばかりの笑顔で登校してくる咲代子さん。学校生活にもすぐに慣れ、友達や先生たちとたくさんお話をしたり、張り切って教科書を広げ学習に取り組んだりしています。

4月に咲代子さんが考えた学級目標は「きらきら1ねんせい」。小学部でいろいろなことにチャレンジし、たくさん活躍し、きらきら輝いていってほしいと思います。

目指せ!かっこいい中学生

中学部1年担任 会場 一幸

教室が1階から中・高の教室が並ぶ2階になり、服装も「標準服」になるなど、小学部での生活から変わったことも多く、巧海さんも期待と不安でいっぱいの中学部入学だったと思います。しかし、運動会の「ふれあい種目」では、自分で考えた「クッパ」の動きを表現したり、宿泊学習では「シーカヤック」で懸命にパドルを操作したりするなど、学級目標である「かっこいい中学生」を目指して「元気 やる気 本気」で日々頑張っています。

自立に向かって

高等部1年担任 三國谷 明子

高等部には普通科に佐々木琉加さん、情報デザイン科に中島琴音さんが入学しました。はじめは新しい環境にどぎまぎする様子もありましたが、先輩たちが優しく接してくれ、徐々に緊張もほぐれてきました。学級目標には卒業後の社会生活を見据え、2人で相談して「甘えからの自立」を掲げました。高等部への進学を志したそれぞれの理由を心にとめ、自己実現に向けて小さなことからコツコツと経験を積み重ねてほしいと思います。

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