令和7年度 無花果 198号
198号 2025年7月19日
安心できる、魅力ある学校づくりの推進に向けて
校長:菊地 真理
今年度、校長として初めて聴覚支援学校に赴任いたしました菊地真理と申します。久しぶりのかがやきの丘での勤務に大変嬉しく思っております。よろしくお願いいたします。
さて、次の四つは、本校が目標とする幼児児童生徒像です。
「心身ともに健康で、豊かな気持ちで活動ができる」
「自分を知り、友だちと仲良く、他者を尊重できる」
「自ら学び、日本語の力と学力をしっかり身につける」
「自分の責任をしっかり果たすことができる」
今年度の幼稚部8名、小学部2名、中学部4名、高等部6名の計20名の幼児児童生徒は、この目標とする姿に向けて4月から様々な体験をしながら元気いっぱい学校を楽しんでいます。そして、すでに目標を達成しているかのように、日々成長しています。
5月に実施した運動会は雨予報ではありましたが、多くの卒業生が訪れ、積極的に競技に参加し、一緒に楽しんでくれました。さらに、乳幼児教室を利用している幼児やサテライト教室等の教育相談を利用している小・中学校生、後援会員の方々、地域のボランティアの方々など、数多くの方々に御参加いただきました。皆様一人一人の笑顔あふれる運動会での姿を目の当たりにし、聴覚支援学校が安心できる場であり存在となっていることを改めて感じることができたとともに、これまで幼児児童生徒一人一人を大切に育ててきた歴史や、充実した学校経営の積み重ねを改めて感じることができ、身の引き締まる思いをしたところです。
今年度も聴覚支援学校職員一同、幼児児童生徒や保護者の皆様はもちろん、関係者の皆様が安心して相談でき、応援したいと思える魅力ある学校づくりを推進し、専門性高い教育活動の充実に努めて参ります。引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
各学部の学習・行事コーナー
みんなであそぶとたのしいね
幼稚部 小松千春
自由遊びの時間、幼稚部はとってもにぎやかです。ボール遊びにおにごっこ、ままごと、工作など。先生や友達、時にはパパやママともやり取りしながら楽しんでいます。作った物を手に持って追いかけっこをしたり、運動会で使った新幹線に細工したりと、工夫やひらめきがたくさん!お家からラップの芯やダンボール片などの廃材を持ってきて工作しているお友達や、「また明日も○○して遊ぼうね」と、作った物をこっそり隠して帰るお友達もいます。幼稚部に来て遊ぶことを楽しみにしてくれていることがとてもうれしいです。みんなで遊ぶと楽しいね。
ドキドキわくわく博物館
小学部 伊藤直美
五月二十七日に、春の校外学習で県立博物館に行きました。学芸員さんの説明を聞きながら、じっくりと展示物を観察したり、クイズを考えたりしました。
人文展示室では、日常とは異なる雰囲気に躊躇しながらも縄文時代の住居に入ってみたり、仏像のポーズや顔を真似たりしました。
自然展示室では、熊の剥製やナウマン象の骨格標本の迫力に驚きながらも、展示室内を隈無く歩き、たんけんシートの植物や動物を全部見つけることができました。
たんけんシートを埋めた達成感と、一時間ほど歩き続けた疲労感に満たされながら食べたお弁当は、最高に美味しかったようです。
椎茸いっぱい生えてこい!
中学部 佐藤悦子
秋田県林業研究研修センターに行ってきました。作業学習「椎茸の栽培」に必要な菌床を作るためです。菅原先生のご指導のもと、おがくずや貝の殻などを混ぜたものを袋に詰め、クリーンルームで椎茸菌の植え付けをしました。菌床の変化や椎茸の育て方も教えてもらいとても勉強になりました。いただいた椎茸3つは、次の日醤油とバターで味付けしておいしく食べました。
持ち帰った菌床は日が当らない暗い部屋に置いてあります。5ヶ月の培養が終わったら椎茸たくさん生えてくるかな?食べ放題できるかな?などとみんな楽しみにしています。
手話による秋田県民歌
~東京2025デフリンピック応援イベントinあきた~
高等部 熊谷風花
6月22日、秋田駅前アルヴェで開催されたデフリンピック応援イベントに参加しました。ステージ発表では、手話による秋田県民歌とデフアスリートへのエールを披露しました。生徒たちは、秋田県民歌の手話表現を広めようという想いを胸に、5名全員で心をひとつにしてステージに立ちました。観客の皆さんも手話で一緒に歌ってくださり、会場全体が温かい雰囲気に包まれました。手話を通じて、生徒の想いが観客の方々にしっかりと伝わり、大変貴重な経験となりました。
寄宿舎から
「同じ屋根の下で」
寄宿舎 大嶋央子
令和七年度は、聴覚支援学校六名、視覚支援学校四名の十名で寄宿舎生活をスタートしました。
四月十七日の夕食後、新たに入舎した生徒の歓迎会を両校合同で行いました。寄宿舎内のホールを会場に、お互いの自己紹介をしあい、茶話会ではおやつを食べながら趣味のことや部活動の話題で盛り上がり、終始和やかな雰囲気の中で、笑顔いっぱいの楽しい会となりました。この後も、合同での余暇活動や避難訓練を予定しています。同じ屋根の下で暮らす仲間とともに支え合い、笑い合える豊かな時間を大切にしていきたいと思います。
運動会
運動会全体を通して
運動会実行委員長 山谷裕太
雨が心配されましたが、一部の競技を外で実施することができました。今年度の運動会では、前年度に新設された「ふれあい種目」と今年日本で開催されるデフリンピックの内容を組み合わせて競技を行いました。小学部から高等部がペアで力をあわせ各種目に取り組み、デフリンピックに向けて制作された「しゅわしゅわ☆デフリンピック」を踊りました。また、運動会を通してボランティアの方々、卒業生、保護者、教育相談のご家族のみなさんにもご協力をしていただき、一体感のある運動会にすることができました。ご協力いただいたみなさんにこの場を借りて感謝申し上げます。
全力を尽くした運動会
赤組キャプテン 松山琉唯
高等部として初めての運動会でキャプテンを務めました。たくさん頑張った宣誓やダンスの練習の成果を存分に発揮できて嬉しいです。仲間と力を合わせたリレーや綱引き、ふれあい種目はそれぞれが全力を尽くしたからハラハラする勝負になったと思います。最後の結果発表では、惜しくも二位となってしまいましたが、来年は全力を尽くして楽しんで一位をとりたいです。
絆とともに
白組キャプテン 藤田泰輝
足の速い人、力の強い人、いつも明るい人、みんなが自分の得意なことでチームを引っ張ってくれました。ふれあい種目では、デカパンを履くときなど、後輩を気遣いながら仲良くゴールしました。どの種目も、勝っても負けても笑顔で、お互いのがんばりを認め合っていた瞬間は忘れられません。
仲間との絆が深まった運動会になりました。
新入生の紹介
ドキドキわくわく うめ組さん
うめ組担任 佐藤理奈・笠井久子
今年度、幼稚部に三名の元気いっぱいで表情豊かな男の子が入学しました。体を動かすことと飛行機が好きな嶺充くん、絵本と新幹線が好きな快斗くん、制作とはたらく車が好きな朋樹くんです。初めての活動や場所にドキドキするけれど、とても好奇心旺盛で興味・関心をもちながらたくさんのことに挑戦しています。
友達や先生と、お話したり遊んだり給食を食べたり、様々な学校生活を経験し、一日一日を大切にみんなで仲良く過ごしていきたいと考えています。一人一人の素敵なところをキラキラ輝かせていきましょうね。
レッツ チャレンジ 中学部!
1年担任 鈴木夏美・鷲谷和
入学して間もない頃は、ついうっかり小学部の教室に向かっていた一年生。徐々に教室の場所や新しい日課にも慣れ、毎日階段の上り下りを頑張っている三人です。卓弥さんのやるべきことに気持ちを向けてチャレンジする姿、瑞希さんの何事にも関心をもって一人でチャレンジする姿、航さんの明るい笑顔で色んなことにチャレンジする姿が見られ、早くも中学部生としての頼もしさを感じています。新たなチャレンジを積み重ね、さらに大きく成長していきましょう。
「 全力で進め!PLUS ULTRA~チーム一丸~ 」
1年担任 熊谷風花
高等部に佐藤湧月さん、高橋結乃さん、松山琉唯さんの3名が入学しました。入学式当日は緊張した面持ちでしたが、すぐに打ち解けて、和気藹々と高等部生活を過ごしています。3人で決めた学級目標「全力で進め!PLUS ULTRA~チーム一丸~」には、行事や学習に全力で取り組みたいという3人の思いが込められています。お互いに助け合い、励まし合いながら成長していくことを願っています。
PTAから
活動にご参加を
PTA会長 中島奈津子
PTAでは今年度もイオンモール秋田中央店で行われる「イエローレシートキャンペーン」に参加しています。毎月十一日に発行される黄色いレシートの額1%で、活動に役立つ物の購入が出来るという仕組みです。学校で使う学用品や非常食等、子どもたちへと還元されるものなので、お知り合いの方にも声をかけていただけると幸いです。
また、かがやきの丘まつりは、廃止されますが、ぜひPTA活動に参加して保護者同士で情報交換しながら交流を深めましょう。