研究だより第3号
2025年12月12日発行
本文より、一部抜粋します。全文は「令和7年度研究だよりNo.3」をご覧ください。
第1回拡大授業研究会 小学部4・5年1組 国語科おはなしのせかいをたのしもう「さるかに合戦」
指導助言 秋田県立聴覚支援学校 教育専門監 佐藤操先生
導入場面の子どもの発言を全体に広げた点が良かった。活動の流れが分かるよう、順を追って示す板書が効果的である。動作や音を組み合わせ、意味・言葉・感覚を結びつける工夫が語彙の拡充に有効である。マーク(視覚的な手掛かり)や言葉の代弁を通して、感情や意図を伝える力を育てる。意図的に逆の選択肢を提示し、理解度を確かめる手法も有効である。教師が気持ちを代弁することで、子どもの満足感が高まり内面が広がる。また、思いや行動を代弁し、言語化することで、聴覚的なフィードバッグが得られ、言葉の感覚が育つ。日常的に「子どもの代弁」を意識することで、言葉の環境全体が変わる。生活全体を通して、言葉が育つ環境づくりを大切にしたい。
拡大授業研究会「見取り」の成果と課題について~アンケート結果からの考察~
研究会後のアンケートでは、参加者の9割以上が「見取り」について理解が深まったと回答しました。
また、新たな気付きや学びがあったと感じた教員も多く、「見取り」を今後の授業や評価に生かしたいという意向が高いことが分かりました。
成果と今後の課題
研究会を通して、「見取り」を授業改善につなげる視点が共有されました。一方で、「日常業務の中で実践するための時間的工夫」「解釈の質を高めるための継続的な研修」といった課題も明らかになりました。今後は、「見取り」を日常の指導に無理なく取り入れ、児童生徒の学びと成長につながる実践を継続していきます。